2011年は間もなく終わってしまいます。国内は東日本大震災と原発事故、海外はアラブの春(の到来を告げた戦い)や前代未聞のソマリア干ばつ…世界中の人間が大いに苦しんだ一年でした。
ピカソの「ゲルニカ」の下部にある小さな花のように、それでも人間が立ち直る力を少しずつ見せました。
希望を見失わないように国際連合を始め、私たちも自分なりに彼らを支え続けないといけません。
**
さて、そんな中、あえて明るい話題として2011年の私のベストオブを発表します。
各ジャンルで振り返らせてください。
**
2011年は多々の独裁者が追放され、亡くなりました。カダフィにしろ、金正日にしろ、独裁者の実態を知りたければ是非『チボの狂宴』を読んで下さい!(分厚いが、読みやすいです)

舞台は1960年代のドミニカ共和国、トルヒーヨの恐怖政治ですが、世界中の独裁政治の縮図でもあると思います。ノーベル文学賞作家の傑作……2011年の私のベスト本です!
**
2011年の私のベスト映画は引き分けで『イヴ・サンローラン』と『マネーボール』です。


『イヴ・サンローラン』はドキュメンタリーですが、編集が素晴らしいです。天才サンローランと彼を愛しつつ支えたパートナー、2人ともの苦しみをデリケートに描かれた作品です。寂しい物語とはいえ、美しいストーリーでもあります。モーツァルト、ジダン、スティーブ・ジョブズなど……『イヴ・サンローラン』を通じて普遍的な天才像を垣間見られます。
『マネーボール』もよく出来ていて、ブラピが演じるビリー・ビーンのビジョン、勇気、時にはむなしさに感動しました。彼こそ私が尊敬するリーダー像の体現です。ハッピーエンディングじゃないのは残念ですが…どうでしょう?今のビリー・ビーンって幸せかな?

**
スポーツと言えば…
女子ワールドカップの決勝、アメリカ対日本の試合をフランクフルトのスタジアムで観られ幸せでした!しかし2011年、最も感動したスポーツの瞬間はテニスでした。全仏オープンの男子準決勝、ベテラン フェデラーが魔法のようなテニスでジョコビッチの41連勝を止めた試合ですね。WOWOWのキャスターとして客観性を保つべきが、思わず叫びました!(笑)。女子では今までずっと精神的に弱いと言われていたストーサーの初優勝も嬉しかったです(自身の弱点を克服するのを見て、元気づけられました)。

ワールドカップラグビーの決勝 ニュージーランド対フランスもドキドキしたが、応援していたフランスが惜しくも負けてしまいました。ツール・ド・フランスではエヴァンスの優勝もよかったですね。
**
私の仕事は主にスポーツ番組の出演/プロデュースですが、インタビューが多いです。2011年、サッカーではレアルのモウリーニョ監督、ジダン、シェフチェンコ、アンリをインタビューしました。テニスではナダルやクエルテン。NFLのアーロン・ロジャーズ、MLBのプーホルやロイ・ハラデー。本当に数々の大物に直撃できました。取材先はACミランの秘密基地「ミラネッロ」に行きましたし、ウクライナやタジキスタンというなかなか行かない国まで出かけました。それぞれの取材に対して達成感があります。もっとも力を出し切った取材はナポリだったかもしれません。町のリポート、選手と監督の取材、会長の取材…徹底したミニ・ドキュメンタリーでした。2012年2月のチャンピオンズリーグでナポリがチェルシーと対戦しますが、楽しみですね!

女子日本代表、ドイツ ワールド・カップ決勝直前、国歌斉唱。
**
東京都知事の石原さんが『新・堕落論』という新著で今の日本でとりわけダメなのは人々と社会全体の我欲だと書きます。その我欲というのは物欲、金銭欲、性欲……美食も入っています!(それぞれ「平和の毒」だ、という)。現代人は美味しいものを追求し過ぎているのか。それが堕落の証?古代ローマの「パンとサーカス」ということですか。私はなるべく毎日真面目な一般紙で今の世界を勉強し、マシな古典小説も読み努力をしているつもりですが……麺も大好きです!
私の2011年ベスト・レストランは東京都三田の中華料理「桃ノ木」かな。化学調味料を一切使わず、多方面において健康的な中華料理を志している名店です。食べて、精神も体も嬉しいです!

唐辛子は食べません!香り付けです。これは「茄子炒め」です。
**
最後に私の2011年ベスト新聞記事を発表します。「ニューヨークタイムズ/インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」にありましたアメリカ社会についての記事です。
2011年アメリカの不景気を分かりやすく分析する記事です。私は経済を勉強したことがないが、納得いくとても面白い記事でした。今の不景気の原因は80年代の共和党(レーガン大統領)に遡ると書かれています。その時にアメリカは好調でしたが、富裕層の税金を上げなかったのは大失敗でした。その富裕層と大企業に特権ばかりを与えたレーガン政権が暴走し、貧富の差を広めたのです。教育に十分投資しなかったのも、今のアメリカの学校と大学のレベルの低下に繋がっています。大企業は”やり放題”だったこの時代に、売り上げが好調ても結局アメリカ社会に還元しませんでした。共和党の失策の数々と今の不景気の関係がわかる記事です。
2012年はアメリカで大統領選挙ですが、その貧富の差を縮むことは極めて大事です。アメリカの富裕層が増税を受け入れ、そのお金を上手く社会に還元し、真っ先に中流階級を元気にしないといけません。
英語の記事ですが、英語が読める方々に是非!http://www.nytimes.com/2011/09/04/opinion/sunday/jobs-will-follow-a-strengthening-of-the-middle-class.html?scp=1&sq=When%20america%27s%20rich%20Robert%20B.%20REICH&st=cse
11月11日(金)にサッカー日本代表がアゥエーのタジキスタンでW杯予選を戦います。

タジキスタンという国、タジキスタンのサッカー文化の取材に行きました。
そのミニ・ドキュメンタリーが11月10日(木)のフジテレビ「すぽると」で放送されます(23時55分から)http://www.fujitv.co.jp/sports/index.html
タジキスタンは中央アジアの国です。中央アジアというのは、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、キルギスタンとタジキスタンという5ヶ国で構成されています。
タジキスタンはその中でもっとも小さく、アフガニスタンの北、中国の西に位置します。

領土の93%は山岳地帯。その半分は3000メートル以上。国の東部にあるパミール高原は「世界の屋根」と言われ、頂点は7495メートルのイスモイル・ソモニ峰。世界でもっとも未開拓の地の一つとして多くの動物、珍しい雪ヒョウも生存しています。
でも日本代表が試合をする首都のドゥシャンッベは標高800メートル、周りは丘しかありません。(写真に黒いラマがいます、見つけられますか)

首都のドゥシャンベは計画都市ですので、歴史的な建物は少ないです。貧しい国ではありますが、内戦が終わり少しずつ成長の道を歩んでいます…….

歴史といえば…中世にタジキスタンはシルク・ロードの大事な通り道になり、マルコ・ポロなどがパミール山脈を超え中国に入っていた。下の写真は16世紀の要塞です。
もっとも綺麗なシルクロードの街は国の北部にあります(西部のサマルカンドが昔タジキスタン領でしたが今はウズベキスタンになりましたhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%89
近代史はロシアの支配下にあったタジキスタン、1991年9月に旧ソ連から独立し、独立直後の1992年から1997年までは激しい内戦になりました。5万から10万人の死者がでて、負けた側の多くがアフガニスタンとイランへ亡命した。
タジキスタンは文書上は民主主義だが、言論の自由が限れていると言われ、大統領は就任してから20年間政権を握っています。下は大統領宮殿です。

タジク料理に美味しいピラフがあります。国産名物「棉」から採る綿花オイルで炒めます!そのキラキラと光るご飯、まさにコットンオイル効果ですね。

サッカー文化について是非明日、木曜日(11月10日)の私の「すぽると」取材をご覧ください!下は国内リーグの試合、奥に山岳地帯が見えて綺麗です…

SEE YOU SOON !
海外ロケの帰りに、イスタンブールにいます。
14世紀から17世紀の間、オスマン・トルコ帝国として繁栄したトルコ。700年後に再び立ち上がるのです!日本の半分の人口ですが、国の面積とその資源、国民の勢いなどから目まぐるしく成長しています。
ある国の勢いを計るには、その国の航空会社を見るといい……
イスタンブール空港にあるトルコ航空のラウンジに圧倒されました!
ようこそ…

入り口に玉突き台と図書室があり、前代未聞の美しい空間。

全体テーマはトルコの市場「Souk」、それか『アラビアンナイト』?

果物、緑、ピアノ……「エデンの(楽)園」という関係も?

食事にも脱帽。カラーフールでヘルシーなサラダバー。スパイスの効いた不思議な赤いサラダ、豆のサラダ、茄子のサラダ…

トルコの名物であるオリーブとオリーブオイルのカウンターも。

トルコピッザ職人も随時生キジから作っています!

トルコ航空が旅の新しいスタンダードを設定している気がします……世界一のラウンジ?
ところで私はある国の取材の帰りでイスタンブールに寄っていますが、一体どこでしょう?この国では日本人は24人しかいませんでした。
答えは次回!
UFOのように、テキサスの自然の中に突然現れる「COWBOYS STADIUM」。
人生で見た数えきれないほどのスタジアムの中でも、際立つ美しさで私を圧倒したこの建築…

グラスばりの本体とメタリック・ルーフ。そのルーフを支える世界最強のスタジアム柱。
夜になると『未知との遭遇』かと思わせる、光の大聖堂に変貌します。

サッカーの聖地であるレアル・マドリードのベルナベウや最先端のアヤックス・アリーナ、フランスの誇り パリのスタド・ド・フランスやスーパスター建築家ユニット ヘルツオーク&ド・ムーロンが作ったバイエルンのアリアンツ・アレーナに比較しても、やはりこの「COWBOYS STADIUM」が世界一。
110、000人が入り、アメリカの人気ナンバー1スポーツNFLのダラス・カウボーイズのホームである。

どこに座っても試合が見やすく、天井から世界最高の大型スクリーンがつるされ、テレビ以上のエンターテインメントも満喫できます。

それだけでもダラス ファンの皆さんは十分に幸せだなあ…と思うのですが、素晴らしい建築と最高の観戦環境にとどまらず、このスタジアムはあらゆる常識を超え、やはり世界でもっとも美しいスタジアムだと思いました。
それは、オーナーのジェリー・ジョーンズの娘がスタジアム内のあらゆる場所に始めた豪華な現代アート コレクションがあるからです。美術館に負けないラインアップ!

ダグ・エイケンの作品が2つ。両方が選手たちのヘルメットにあるあのブルーの星、チームのシンボルに言及しています。

残りのラインアップはオラファー・エリアソンやダニエル・ビュレン、ローレンス・ウェイナーという現代アート界の第一人者ばかり。
画像を楽しんでください!





スポーツ、アートと建築が一緒になるなんて、初めてではないでしょうか!
ここに住みたい!ダラス・カウボーイズのファンになりたい!このスタジアムを注文したジョーンズ オーナーに会いたい!…とにかくこの場所を知ることが出来て幸せです。
次回も、またスポーツとアートの話ができればと思います…… それでは。